涼しかった真夏の日々が一転し、残暑の激しい盆間近、輝彰と熊野古道の一部を歩いた。写真は輝彰の撮影。
【鉄道】
06:16 東京駅より東海道新幹線のぞみ3号に乗車
07:53 名古屋着
08:08 特急南紀1号に乗り継ぎ(この車両が四両しかない! 窓が広くて、いかにも観光向けの列車)
11:21 新宮着
【徒歩】
熊野速玉大社はごく普通の神社だった。
熊野速玉大社
熊野速玉大社参詣曼荼羅
八咫烏神社
樹齢七百年のなぎの木
●大社から新宮駅まで歩く途中で、丹鶴城趾公園にふらふらと入り込んでしまう。大規模な城跡で、熊野川の岸辺まで続いていて、全部は廻りきれなかった。
良い趣の遺構
熊野川を望む
与謝野鉄幹の歌碑
川上不白顕彰碑「清風生蓬莱」
城跡から駅まで歩く途中で。紀勢本線。単線の区間があるんだなあ。
紀勢本線
【バス】
13:00 新宮駅前~那智駅前
新宮には神倉神社という巨石をご神体とする神社があり、最初に熊野権現が降りたとかいう由来を持つ。速玉大社なんぞでなく、ここに行くべきだったのではないかと思ったが、あとのまつり。城跡から、またバスの中からも写真を撮った。
神倉神社 バスの車中より撮影
【徒歩】
●参考地図●*PDFで開きますのでご注意下さい。
那智駅前でバスから降りる。ここでお昼と思っていたが、本当に何もないところで、店が一軒きり。到底入る気がせず、そのまま補陀洛山寺へ。駅から徒歩数分。手前には熊野九十九王子(熊野権現の子社のようなもの)の一つ、浜の宮王子(熊野三所大神社)がある。補陀洛山寺は渡海船で有名な寺。誰もいない……。まあ、速玉大社でも宝物殿には誰もいなかったんだけど。
浜の宮王子
補陀洛山寺
【バス】
那智駅前~大門坂入口
補陀洛山寺見学後、そこから那智山までの7キロを歩く気にはなれず、那智駅に戻ってバスに乗る。
【徒歩】
大門坂を登る。学生の頃、母とこの石段を登った……というよりも、今の私よりも年上の母親に、登らせたのだった。ひどい娘だ。途中で那智の滝が見えると、母も少し感動したようで、そんな母の姿に気分的に救われた。ただその時の母の立ち姿だけを覚えていて、前後の記憶が脱けている。
当時は誰も人がおらず、荘厳というよりもう恐ろしい感じだったのだが、今回はわさわさと人がいた。ガイド・ボランティアも活躍しており、にぎやかだ。とても同じ道とは思えない。
大門坂入口
石段が続く
杉林の中を登る
痛々しい補修の跡
自動車道が並行している
杉と石段
最後部が私
石段が途切れると、那智山の観光地になり、どこでも見る風景が展開される……。予約した美滝山荘に荷物を置いて、またもや石段を登り、那智大社・青岸渡寺・那智の滝へ。
那智大社では、大楠木の洞(ほら)をめぐる胎内くぐりをした。輝彰は「身体健勝」と書いた護摩木を握って、急な下り階段から落ちた……。
熊野那智大社鳥居
那智大社の本殿は人がいっぱいで公開できず
青岸渡寺
境内から望む那智の滝と五重塔
青岸渡寺・鐘楼
那智の滝遠望
那智の滝へと坂を下る
那智の滝へと石段を下る
那智の滝は、滝壺に最も近いところまで行くためには金を払わねばならない。それでもとにかく立派な滝だ。
那智の滝
那智の滝
那智の滝
滝から宿までの間に、輝彰はソフトクリームを買って食べた。もちろん「黒飴ソフト」。「信玄ソフト」よりはずっと良いと思う。
【美滝山荘】
ここは那智山に最も近い宿で、「大雲取越」をするなら、この宿、というような宿のようである。マグロづくしの、ものすごいボリュームの夕食。そして朝ご飯も豪勢で、お昼の弁当もでかいおにぎりが三個……。
宿のご主人は、こんな真夏に「大雲取越」をする人は稀だ、熱中症に気をつけなさい、スズメバチにも注意して……と事細かに指示してくれた。そして、朝食の時間も普通より早くしてくれて、「今から出発する」と次の宿泊先に連絡までしてくれた。まことに至れり尽くせりの宿であった。
美滝山荘正面