
【大雲取越】
*那智大社から二つの山を越えて熊野本宮へと至る道である。何がすごいといって、山の中なのに道がまっすぐ。石畳になっており、相当の工事であったことをしのばせる。
*輝彰が登りも下りも一定のペースで歩くので、全体にややゆっくりめ。とにかく暑いので、30分ごとに必ず休憩を入れ、水分を取りつつ進んだ。雲取山は非常に水が豊かで、明アスファルトの舗装道路にも水が吹き出しているところがあった。水の恩恵を受けて、暑いながらも、気分良く進むことができた。
*木を切る電動ノコの音がする。古道の脇の林は林業の会社の所有地らしい。つまり、熊野古道のある山は私有地なのでは? うーん……もともとは神社が持っていたんだろうか?
●参考地図●*PDFで開きますのでご注意下さい。
07:10 美滝山荘出発……朝ご飯も量が多くて、おなかが苦しい。それですぐに石段を登るのはしんどい。参拝路ではなく、地元の人が使う道を教えてもらい、すり減った狭い石段を登っていく。前日には気づかなかった青岸渡寺の門に出た。表は仁王で、裏は狛犬。
青岸渡寺門表
青岸渡寺門裏
07:30 青岸渡寺脇より、熊野古道に入る。
熊野古道入口
どこまでもまっすぐな道。山の中なのに……。
熊野古道
07:53 那智高原林休憩所……この付近にのみスズメバチが飛んでいた。屋根と椅子があったので、ここでちょっと長めに休憩。
レジャー施設がある
08:33 登立茶屋跡……この約15キロの道筋に、全部で10はくだらない茶屋があったようで、往時の繁栄を偲ばせる。今は看板が立つだけの淋しい場所だ。
09:20 舟見茶屋跡……このあたりまでの登りがきつい。なにしろ低山なので暑い。真夏の山ではないというのは、もちろんその通りだろう。
09:29 舟見峠……ここらあたりが最高地点か。大雲取山のピーク自体は996メートルとそこそこだが、この辺は820、30というあたり。それにしても1000にも届かずに「大雲取」だなんて大げさもいいとこ。
舟見峠
峠の少し先のビューポイント
09:54 色川辻
色川辻の先。木が倒れている
10:28 林道合流
合流点のちょっと手前
しばらく林道を行く
舗装道路から水がわき出ている
水・水・水!
いもり? とかげも水浴?
11:00 地蔵茶屋跡……林道部分に、トイレと休憩所がある。長めの休憩。自動販売機が稼働しており、ここで水の補給が可能。
地蔵堂
11:31 石倉峠
峠の少し先の水場
峠を下ってゆく
峠の間のビューポイント
12:20 越前峠 ここで食事。越前峠と次の楠の久保旅籠跡の間には「胴切坂」という看板がある。小口側から登ると胴が切れるほど苦しいという意味だそうだ。なにしろアップダウンがなくひたすらだらだらした登りなのだ。つまり、私たちは、ただ単調に下っていった。石が苔むして、「古道」らしい雰囲気の場所ではあった。
胴切坂
胴切坂
胴切坂
胴切坂
里程標が変わる。これまであったキロ数などがなくなり、警察110、救急119などというどうでもよい電話番号が記してある。
13:47 楠の久保旅籠跡……昭和35年まではここに集落があったそうだ。
14:00 休憩所。ちゃんとした水場がある。
14:32 三仏が語らったという伝説の、円座石(わろうだいし)
丸い石に梵字
このほんの少し先から豪雨災害で通行止めとなっており、迂回路を行った。
通れなかった大雲取越終着点
宿に着いたのは15時過ぎであった。
【百福】
小口には二つの宿がある。「百福(ももふく)」はその一方。釣り名人で料理人のご主人と、気さくな女主人の、家庭的な宿だ。たまたま宿泊客が私たちだけだったので(しかし前後の数日は埋まっていて、私たちの予約が取れたのがこの日だけだった)、すぐにお風呂を焚いてくれ、洗濯までしてくれた。量は美滝山荘ほどではないにしても、夕食はやっぱりすばらしい。そして鮎の塩焼きが本当に美味しかった。泥臭さが微塵もない。こんな鮎は久しぶりだなあ。
百福