旅行記録
金沢の旅
2010/9/16
新幹線ときとほくほく線経由北越線特急はくたかを乗り継ぎ、金沢へ(所要時間約3時間半)。主たる目的は、カナザワ映画祭にて「シエラ・デ・コブレの幽霊」と稲生平太郎&高橋洋対談を見るため。ついでに30年ぶりぐらいに金沢を観光する。これは観光記録。

金沢駅から道なりに南東に行くと武蔵が辻に出る。ここに村野藤吾設計の加能合同銀行本店(現・北國銀行武蔵が辻支店)がある。
北國銀行武蔵が辻支店

交差点を抜けてさらに東へ行き、近江市場を抜けて、商店の建ち並ぶ尾張町へ。
尾張町・町屋・味噌醤油店
尾張町・町屋・石黒薬局
尾張町・町屋・不室屋
壁面に「ふ」のマークのある不室屋で昼食。なまぶは好物。もう一軒、宮田というふの専門店に行きたかったが、今回は行けなかった。

さらに東へ。この通りに並ぶ文学館等を見学。写真は泉鏡花文学館。中のインスタレーションは今一つ冴えない。下はその向かいにあるギャラリー三田の建物。1930年建築。
泉鏡花文学館
尾張町・三田ギャラリー
このほか、鏡花賞資料室と五木寛之文庫のある金沢文芸館、蓄音機とSPレコードを所蔵する金沢蓄音機館、菓子の展示室・愛菓へ。愛菓では、受付の方に菓子をめぐる風習の話を聞かせてもらった、金沢結構見栄っ張り。蓄音機聞き比べという実演を見ている間、外では雨が通っていった。

159号へ出て北東へ。浅野川を渡り川沿いに(写真は浅野川の梅の橋)、徳田秋聲記念館へ。鏡花・秋聲・犀星が金沢の三文豪なのだそうだが、今や秋聲はほぼ読まれない作家となっている。しかるに、この記念館は数年前に出来たらしい。しかも驚くべきことに、小学生の団体が見学に来ていた! 秋聲は子供の読む作家じゃないだろう!
梅の橋

さらに少し北東にある東茶屋街へ。花街特有の派手さがある。懐華楼(旧越濱)はその中で最も大きな茶屋。ベンガラ色は茶屋の象徴で、単なる町屋とは次元が異なっていることを示している。全体は重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、志摩は重要文化財となっている。志摩の内部も主座敷はベンガラ色だが、茶室風にしつらえた風流の部屋もあり、加賀の裕福さを思わせる。鄙評判に記録が残っているだろう。
東茶屋街
東茶屋街
東茶屋街
志摩内観 志摩の一室

ここからもとに戻り、主計茶屋へ。石の階段は鏡花が使ったという暗がり坂。
主計茶屋街
主計茶屋街
暗がり坂

159号に出て南下。加賀の中級武士・寺島蔵人の屋敷跡に。庭が有名なんだそうだ。
寺島蔵人邸内観
寺島蔵人邸庭
 このあと、中心部を突っ切って21世紀美術館方面へ向かうが、ものすごい雨になってしまい、どこへ寄るのも止めてホテルへ向かった。止せばいいのに、近道をしようとして迷子になった(笑)。道の見当が付いた後、堀の水の流れに見入っていると、親切なご老人が、道を教えようと言ってくれた。片町にあるホテル着・午後6時。