バロック・文芸データ

ゲームの進行

*主人公(プレイヤー)は、創造維持の浄化(天使銃で撃つ)、創造維持との融合(神に向かってひたすら前進)、あるいは何らかの形で死ぬ(HPが0になる)と、外界で蘇る。ゲームはそのまま続いており、経験は蓄積されていく。主人公は徐々に速く歩けるようになり、また、強くなる。物語の設定では、死んで復活するのはクローンで(蘇った主人公は、クローン培養の研究所から出てきたところという設定)、その記憶は〈感覚球〉を通じて配信され続けている(だから主人公は成長する)ということになっている。ゲーム内における主人公の死と復活の理由をゲーム物語内に組み込んだ例は、珍しいかも?


■イベント+数字=イベントリストにある(ムービーのある)イベント
■イベント+アルファベット=リストにないイベント

-1オープニング・アニメーション(イベント22)/デモ映像(イベント23)

*ゲームを開始しないと自動的に始まる

0オープニング(イベント1)

*自動的に発生

①意識シュミレーション

*VR中での訓練。死ぬか創造維持を浄化で次ステージへ
ゲームが始まると、外界にいるので、まっすぐ上級天使のところに行く(イベントA)
まっすぐに行かず、そのほかの地上にいる者に話を聞くと別の会話になる(イベントB)
最下層(5階)まで行き、創造維持を浄化銃で撃つ(イベント2)
外界でも神経塔内でもかまわないので、とにかく死ぬ(イベント3)
 *創造維持と融合(=創造維持に向かってとにかく前進すること)はできない。
地上で研究塔(主人公のクローンを作っているところ)の扉を守っている警備天使を攻撃し続けると、キレて主人公を殺してしまう(イベント4、シーンリスト198)。

②第1ステージ

*地下16階まで。〈自分のイデアセフィロス〉を入手すると次ステージへ行ける
12階の天導天使のいる部屋で培養液を入手し、地上に送って首の者に見せる。
その後、一度死ぬと、首の者が埋まっているので、二度攻撃して浄化し、イデアセフィロスを手に入れる。
それを警備天使に見せた後、一度死ぬと、警備天使職務放棄をしているので、研究塔に入ることができる。
研究塔内ではイベント8(弟バージョン)あるいは9(兄バージョン)が起き、自分のクローンから自分のイデアセフィロスを手に入れることができる。
第1ステージで、最下層まで行き、創造維持を浄化銃で撃つだけだと永遠に先へ進まない。兄弟で入れ替わり立ち替わり世界を再生させることになる。物語的には、弟は自分が犠牲になるべきだったと考え、神のイデアセフィロスを手に入れ、〈世界再創造のチャンス〉が与えられたときに、兄が生きている現実を作りだしてしまう、という流れである。「やり直させてあげる」と言うせりふのあとでは、兄弟は入れ替わるのである。そしてイベントは弟版・兄版が用意されていて、一度目に撃った結果はイベント15(弟版)となり、二度目はイベント16(兄版)となる。以後、浄化の度にこれを繰り返す。
また創造維持神と融合を繰り返すと、やはり先へ進まないで、兄弟で入れ替わり立ち替わり世界を再生させることになる。一度めはイベント10(弟版)が発生、二度目ではイベント11(兄版)が発生。
第1ステージでのイベントは、このほか、次の三つがある。
地上で、上級天使と最初に対面すると、イベント5
2階で、イライザのいる部屋に二度目に行くと、イベント6
4階で、アリスのいる部屋に最初に行くと、イベント7
また、1階には兄弟の幻影が出現する部屋があり、これもイベントとなっている(第1、第2両ステージに登場)。

③第2ステージ

*地下22、30、39と徐々に増える。39まで展開できて初めてクリアとなる。
(A)自分のイデアセフィロスを15階でイライザに渡すと、イベント12あるいは13が発生(3階でスイッチを入れ、発熱機をつける、本来氷漬けの8・11・13・14・15が通常温度の板張りに変わる。この二種類のイベントがある。12は常温、13は氷)。
そして続けてイベント14が発生。このことにより、地下は22階まで拡大する。
(B)それに先だって12階で天導天使に会うとイベント18が発生。続けての会話で、天使銃を天導天使に渡すと、20階のリトルの部屋に入れる(ただし天使銃を使用していてはだめ)。イベント19が発生し、リトルのイデアセフィロスが入手できる。ここで30階まで拡張。リトルの核を手に入れないまま先へ行くと、22階の先に創造維持がいるが、発生するイベントはこれまでと同じである。
(C)28階のアリスにリトルのイデアセフィロスを渡すと、イベント20が発生。地下は39階までとなり、最下層で創造維持と融合して大団円(イベント21)。
(C-2)アリスにリトルの結晶を渡さずに先へ進むと、30階で終わり、イベント17が発生。その後、また死んで蘇るということになる。

○エンディング(イベント24)

*エンド・クレジット。自動的に発生
首の者の核を手に入れて渡す、自分の核を手に入れて渡す、リトルの核を手に入れて渡す。そして融合。いろいろなイベントやアイテムを無視すればこれで終わり。核を渡さなければ、先へは進まない。あるいは核を渡すと先へ進む。単純な進行と言える。
装備が整っていれば2時間でクリアできる。しかし普通、主人公はあまりにも弱くて死んでしまうので、とても運が良くないと(死にそうになると回復アイテムが手にはいるとか)そううまくはいかない。そもそもそんなことをしてもクリア自体に意味がない。
わけがわからないままに、いろいろとやってみるゲームなので、セーブのできないPS版は非常に難度の高いゲームだったと言えるだろう。時間に余裕がないとできないし、注意力と頭脳を使うので子供向きでもない。暗い世界観と映像、難しい言葉にルビのないせりふなど、総じてプレイヤーをかなり制限するゲームと言える。だからマイナーなんだろうが……それでも国際版も出て、解読に夢中になるプレーヤーもいるわけで、なかなか味わいのあるゲームではある。
アイテム等の収集意欲をかきたてるゲームなので、やりこみ系の人に受けるゲームなんだろう。
私はストレス解消のため、リスト埋めに没頭した。とにかく、これをやっていると白痴的に何も考えなくなるというか(笑)。高ストレスで、ぱーっと遊びに出るというわけにもいかない仕事が一年以上続いた。その間、BAROQUEをやって救われた。そのストレスの結果生まれた一冊の本をBAROQUEにも捧げたい気持ちである。